小児喘息、成人喘息、咳喘息
ぜんそくのお悩みご相談ください

小児喘息・成人気管支喘息の治療

喘息は、発作性の喘鳴(「ゼーゼー」、「ヒューヒュー」)、呼吸困難などの症状が特徴で、場合によっては死につながる程の重い発作を起こす可能性があるため油断の出来ない疾患として位置付けられています。

喘息とは、空気の通り道になっている気道(気管支)が炎症を起こすことで狭くなり、咳こんだり、息が苦しくなってしまう発作性の呼吸困難のことです。

喘息は、年々増加傾向にあり、日本で800万人(※)に達していると考えられ、この30年で、約3倍に増加したともいわれる国民病のひとつです。
喘息増加の原因は、PM2.5や排気ガスなどによる大気汚染や、化学物、現代社会の過労やストレス、体重増加などがあります。

呼吸機能は起床後徐々に高まり、夕方から明け方にかけて低下するので、喘息の発作は夕方から明け方にかけて起こる場合が多いです。また、夜の発作は悪化しやすい傾向があります。

「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と苦しそうに呼吸をしていませんか?
横になるとさらに苦しそうに呼吸をしていませんか?

このような状態であれば、喘息の発作が出ている合図です。
横になって寝てしまうと呼吸はさらに苦しくなるので、座った状態で肩やからだ全体で息をするようになります。

「アレルギー疾患の現状等」厚生労働省 健康局 がん・疾病対策課

アトピー型と非アトピー型の比較

アトピー型 非アトピー型
原因 ハウスダスト、ダニ、動物の皮屑、カビ、花粉など ウイルス感染、大気汚染、喫煙、薬剤、運動、天候、情動、アルコールなど
発症年齢 小児~思春期が多い 成人後が多い
症状 発作性が多い 慢性型,重症が多い
増悪する季節 (春、秋)が多い 通年性が多い(一部冬)
特異的IgE抗体皮膚テスト 陽性 陰性
他のアレルギー疾患
家族歴
あり、またはなし なし
鼻茸,アスピリン喘息 関連性少ない 関連することあり

※喘息予防・管理ガイドライン2018

臨床症状に基づく小児喘息の重症度分類

小児喘息は、症状によって間欠型軽症持続型中等症持続型重症持続型1重症持続型2に分類されます。

この分類をすることで治療法が異なりますので今の状態がどの程度なのか把握する必要があります。

間欠型
  • 年に数回、季節性に咳嗽、軽度喘鳴が出現する。
  • 時に呼吸困難を伴うこともあるが、短時間作用性β2刺激薬の頓用で短期間で症状は改善し、持続しない。
軽症持続型
  • 咳嗽、軽度喘鳴が1回/月以上、1回/週未満。
  • 時に呼吸困難を伴うが、持続は短く、日常生活が障害されることは少ない。
中等症持続型
  • 咳嗽、軽度喘鳴が1回/週以上。毎日は持続しない。
  • 時に中・大発作となり日常生活が障害されることがある。
重症持続型1
  • 咳嗽、軽度喘鳴が毎日持続する。
  • 週に1~2回、中・大発作となり日常生活や睡眠が障害される。
重症持続型2
  • 重症持続型に相当する治療を行っていても症状が持続する。
  • しばしば夜間の中・大発作で時間外受診し、入退院を繰り返し、日常生活が制限される。

※一般社団法人日本小児アレルギー学会
小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2020

女性のライフステージと喘息

思春期以降は女性の喘息患者数が増加します。女性の場合、月経や妊娠・出産・更年期などのライフイベントがきっかけで喘息の悪化を招いたり、発症することがあるので注意が必要です。

当院は、平成元年より不妊症、逆子、更年期障害など女性ホルモンの変化に関わる体のケアを専門におこなってきました。そのため、一般的に妊娠中等でも使用可能といわれているステロイドや抗ヒスタミン薬の使用に抵抗がある方、またはそれだけでは不安なあるという女性の方に対して喘息の治療と同時進行で安心して出産、育児、更年期を越えることができます。

喘息の治療

小児喘息の治療
小児喘息の治療

病院での喘息治療は、狭くなっている気管支を広げる気管支拡張剤や抗炎症剤(ステロイド)、抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)が処方されます。しかし、長く使うと依存性が出てきますので、あまりすすめられません。
喘息の治療は発作を治める治療より、発作が出ないよう予防の治療がとても大切です。

喘息予防と治療には、鍼灸治療がとても効果的です。
治療をすることで、発作が起こりにくい体質に変わっていきます。
治療中発作が出ていても、次第に喘息発作が治まります。また、治療を続けることで発作の頻度がぐんと減ります。

鍼灸治療では、治療のはじめは病院での薬物療法と併用し、重症度が軽くなるにつれてだんだんと薬の種類や用量を減らしていけるようにします。

小児鍼について

小児鍼
小児鍼

小児鍼とは

小児鍼とは、子供の病気を治療するための鍼治療です。
小児鍼は、皮膚をつついたりする刺さない鍼です。

子供は大人と違い感受性が豊かです。そのため、ちょっとしたことで病気になる反面、軽く皮ふに刺激をするだけで十分な効果が現れます。
小児鍼をしている時は、くすぐったくて笑っているお子さんばかり。治療中や治療後の帰路で寝てしまう子もいるくらいです。